20140705dユーロ(EUR)の特徴です。

米ドルに続き、2番目に取引量が多い通貨です。そもそも通貨ユーロは米ドルに対抗するために誕生した通貨です。1999年にスタートした新しい通貨ですが、やはり1国の通貨ではないので、色々な要因に左右されてきています。若い通貨にもかかわらず、対円で見た場合、下は2000年10月に89円を一時切る場面があり、また、2011年にも97円台、上は2008年7月に170円直前まで行き、値幅が80円と大きく動いている通貨です。一時期言われたPIGSの問題は、現在静かになっていますが、解決はしていません。また最近はロシア・ウクライナ問題と火種を色々と抱えた通貨です。

このような中、一人頑張っているのがドイツです。ユーロを見る場合、特に経済はドイツの状況を把握しておかなければいけません。

市場参加者は、ユーロの経済指標、ドイツの経済指標、フランスの経済指標に注目しています。また、ECBの政策金利発表、その後の総裁の会見に注目します。また、上記のような地政学的リスクにも注意をしておかなければいけません。

ユーロで取引する

ユーロで取引する場合は、まずユーロ/ドルを始め、ユーロ/円やユーロ/ポンドなど他の組み合わせも見て、全面高なのか、全面安なのか、それとも通貨の組み合わせによるのか判断しましょう。 全面高、全面安の場合は、ユーロが買われているか、売られているかなので、取引がしやすいと思います。

その後、チャートを時間足から分足へと短い足を見て、取引のタイミングを計ります。

取引をしようとしている時間帯に、指標発表や要人発言がないかチェックが必要です。 特にECBの政策金利発表後行われる総裁の会見中は、毎回上下に大きく値が動きますので、注意してください。
また指標発表が米国のものでも、米ドルは基軸通貨ですから、波及する可能性は高いです。

注目通貨ペア(EUR/USD)

ユーロドルは、一番取引されている通貨ペアです。取引量も一位と二位の組み合わせ通貨ですから、動き始めると大きく動くので、簡単に逆張りで取引するのは気をつけたほうが良いでしょう。基本的には欧州時間とニューヨーク時間に動く通貨ですが、イベントを控えている時、ユーロ円が大きく動いている時は連動して東京時間でも値動きが大きい時があります。

・東京時間は、イベントを控えていなければ、円主導で動きますので。ユーロ/円のほうが動きがあることが多い
と思います。もし、ユーロ/円で取引するのでしたら、ユーロ/円と日経225先物のチャートが同じ形で動いていれば日経225を見ながら、判断すれば良いでしょう。
イベントを控えている場合は、市場参加者それぞれの思惑で動くこともあります。

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・ここしばらくは、日中(特に午前)は値動きが極端に少ないです。 動きだけを追って下に来た時・上に来た時に逆を買うという目押し攻略の絶好の通貨ペアとなっています。

・14:00ぐらい欧州が朝を迎えるころから、徐々にユーロ/ドルの動きに力が出てきます。

・15:00東京市場が終わり欧州時間に入ると、東京時間と反対の動きを示す場合が結構ありますのでこの時間帯は取引注意です。

・15:00以降は、欧州の株価や欧州ネタに反応しますので、イベント(特にユーロ圏、ドイツ、フランス)のチェックが必要です。特に、ECBの政策金利発表、その後行われる総裁の会見は、毎回注意です。

・現在は、鎮静化していますが、PIGSの債務問題が問題視されていた頃は、それぞれの国の国債入札にも注目が集まっていました。

・時々ですが、ポンドとユーロが連動して、欧州通貨が一緒に買われたり、売られたりすることがあります。

・21:00~21:15に15:00と同じように急に相場の雰囲気が変わることがありますので注意してください。

・21:30(22:30)、と23:00(24:00)は米国の指標発表がありますので、その前後は値の変動が大きくなります。*( )はサマータイム

・米ドルの要因でも、ユーロは大きく動きますので、米国の動向にも気を払っていなければいけません。

・ユーヨーク時間と重なる22:30ぐらいから25:30ぐらいまでは活発な取引がされますので、気をつけまし
ょう。特にロンドンフィキシング25時(サマータイム午前0時)は、大きく動く時がありますので注意しまし
ょう。

・25:00以降は講演やFOMCがない限り相場が落ち着くことが多いです。