管理人さん

株やFXなど相場の世界には「両建て」(りょうだて)という言葉があります。

これは「買い」と「売り」のポジションを同時に持つ(建てる)という意味があります。

バイナリーオプションには両建てはありませんが「バイナリーオプション 両建て」で検索される方がいらっしゃるようなので解説致します。

両建てするメリット

両建てはFXにおける取引手法です。 冒頭でも書きましたが、「買い」「売り」両方ポジションを建てる事で、上がっても下がっても残高が変わらない点がポイントです。

FXでよくみられる両建て

上がっても下がっても残高が変わらないのならポジションを取っていないのと同じなのでメリットが分かりづらいのでどんなケースがあるか考えてみます。
両建てのメリット

例えば、「買い(ロング)」ポジションを持ったのに、下落が進んでしまった。 下がり過ぎて一定のラインを下がると資金が尽きてしまう。 もっと下がりそうだと思った時に「買い」ポジションを保持したまま、「売り(ショート)」ポジションも保持する事で、これ以上下がっても残高が変わらない状況を作る事が出来ます。

つまり、「買い(ロング」」の注文で損失を確定しないで済むという一時的な心理的メリットがあります。

赤いラインで「買い」ポジションを決算して「売り」を仕掛けるのと同じ事なので「売り」を仕掛けている(下がると思っている)のに「買い」のポジションを手放さないのは矛盾しています。

つまり資金に余裕がある場合は、全く意味がありません。

強いて言えば、資金がギリギリの場合、赤いラインを割ったら強制終了となってしまう。 しかし赤いラインで下がるとまでは予測していない。どちらに転ぶか分からない時に両建てをする事で一時的には助かります。

その後、都合よく下落して、確実に上昇すると分かっている時に「売り(ショート)」ポジションを決算すれば「両建て」分はプラスマイナス0で、さらに上昇すれば「買い(ロング)」ポジションも助かって無傷で済む。という筋書きですが、「売り(ショート)」ポジションを決算した時点で「これ以上下がったら資金が尽きる」というデッドラインからのスタートなので状況は変わっていません。

つまり、心理的なメリットしかありません。 むしろ両建てに慣れてしまうと天井と底値で両建てをして塩漬けになるという結果になるのが初心者あるあるです。 実際FXのトレーダーは推奨していません。

つまり、実質的なメリットは無いという意見が多いのが両建てです。

両建て前提の取引法

両建て取引
もう一つ、両建て前提の取引法もあります。

例えばドル円で、1ドル=100円が中心のレンジ相場と考えた時、100円ちょうどで「両建て」をします。

どちらかに傾いて、戻ってきたら決算して利益確定。 ※この時は「買い」で同じ損失が出ています。

また100円になったら「両建て」状態にして、どちらかに傾いたら利益を確定するというのを繰り返します。

これも一見良い戦略のようにも思えますが、そもそも両建てする意味が無く、ラインに戻ってくるのが前提であれば、ラインから離れた時に逆張りをすればよいだけという話であり、やはり一番の要素は、

損切り出来ない心理をついた罠

というのが本質的な所では無いでしょうか

バイナリーオプションにおいて「両建て」の手法は有効活用できるのか

バイナリーオプションで両建て攻略をしたいと考えている人が検索ワードなどから推測できるので考えてみました。

以前、アービトラージの攻略が出来るのかという記事が両建てにかなり近いので合わせてお読みください。

何気に「両建て」を意識していなくても、買った瞬間相場が大きく逆に動き、「明らかにミスった・・」という時、慌てて逆を買うって事をした経験ありませんか?(私は幾度もあります。)

ついつい「取り戻そう」として手が出てしまう事があります。

基本的には良くない手法ですが、あえて「効果的な買い方の一つ」として確立出来ないものか考えてみましょう。

例えばボリンジャーバンドに上でタッチしたので反転が来るかと思ってLOWを購入したら、いきなり爆発的に上昇してきてしまった。

という事ってよくあると思うのですが、この時にすかさず1分で「HIGH」を買うという方法でしょうか。

普通にブレイクアウト(ボリンジャーバンドの壁を突き破った状態)の時にHIGHを買うだけとの違いは、やっぱり下降しても最初にLOWを買っているのでセーフという事です。

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1・・1の前を見てください。 大きくとらえれば全体的に下りぎみで、相場も落ち着いていたので1の反転を見て「LOW」を購入したとします。(1分で)

2・・ところが急に上昇・・ これはどう考えても負けてしまうので、「こういう場合はすぐにHIGHを買う!倍返しだ!(同じ額だとただ損するだけなので倍額買ってしまう)」

という手法です。

しかし、バンドウォークが始まったという事を見抜けるのであればその時点でHIGHを狙えばよいというだけの話で、結果のわかる取引等ないのです。

取引をした直後は予想が出来ると勘違いしがちなので注意しましょう。

今のところ全然オススメ出来ない手法ですが、上手く利用できないものか、しばらく意識してみたいと思います。