いよいよ国内でもお盆を前にしてFX市場はさすがに動かなくなりはじめています。
バイナリーオプションの歴史をたどると、数年前は平行移動して動かない「つららチャート」というのが出現して勝ちまくり!!という時代がありました(システムで対策されちゃいましたけどね)
本来閑散相場に売りは出てこないものですが、この時期相場に残っている短期投機筋はあえて短時間に仕掛け売買をして参加者が少ない時間帯で利ざやを稼ぐ動きをすることが非常に多くなりますので、今週後半から来週にかけては相当注意が必要になりそうです。
お盆前後って、いつも相場はどうなるのか? そして今年(2017年)に当てはめるとどうなのか?
FX目線で大きめにお盆相場を考えてみましょう~。
輸出メーカーは長期休暇に突入
今年は11日が山の日で金融機関もお休みに入りますから特別な動きがではじめるとなるとこのあたりからになる可能性が高まりますが、まず自動車メーカーはこの時期生産ラインを改修したりすることも含めてかなり長い休暇に入ります。
それにあわせて本社の事務部門も多少ずれはありますが、今週から来週にかけては多くの自動車メーカーがお休みとなることから、ドル円は112円方向にリーブオーダーという形で休み期間中に売りが並ぶことになります。
こうしたリーブオーダーは自動車メーカーだけでもかなりの量になるのが例年の動きになりますし、現状では投機筋がかなりドル円のロングを抱えたままの状態にあることから、この時期短期のしかけ売買行なう投機筋はどうしても上方向より下方向に仕掛けをしてくる可能性が高まることになります。
国内株式市場ではオプションSQが10日に実施
FX初心者とは直接的には関係ありませんが、国内の株式市場ではオプションSQが10日実施の予定となっていることからこちらも調整売りがでやすいのが現状で、株の先物の下落にともなってドル円も押されて売られるリスクはかなり高くなるものと見られます。
しかも翌日は祝日となりますから、売り込みたい投機筋にとっては絶好のタイミングにもなってきていますので、こちらも相当な注意が必要となります。 (オプションSQというのは、為替の取引方法の一つで、「売る期限が決められてる取り引き」とだけ覚えておくとよいでしょう。その取引をしている人工も多く、期限が近くなると売りが出やすいのはイメージわきますよね)
輸入勢はなぜかお盆にリーブオーダーはおかない
輸出のリーブオーダーがあるならば、同じ時期に輸入の買いのリーブオーダーもおかれるのではないかと想像される方も多いと思いますが、実は輸入勢は輸出勢ほどお休みにリーブオーダーをおかないのが習慣になっています。
石油や電気、ガスなどの事業者の場合、為替の変動を価格に反映させやすいのが原因ではないかとも言われていますが、機関投資家などが下値で買いをおいておくことはあったとしても輸出の売りのようなボリュームはないことからドル円相場としてはやはり下方向に調整するリスクのほうが断然大きいことがわかります。(リーブオーダーってのは、〇円になったら売るとか、予めオーダーする事です)
この時期の下げはお盆休み明けまでに戻ることも
こうしたお盆時期の短期投機筋のドル円の下げというのは下落下したところで応分の買戻しがでるこから瞬間的に下げても長く続かないことも多く、逆に下値では買いのチャンスになることも考えておく必要があります。
今回このお盆休みだけでどこまで下値を試せるかはよく判りませんが、たとえば109円ぎりぎりのところまで下げるような場合には迂闊に突っ込み売りでついていくよりも底で買いを入れたほうが利益がでることも考えられるのです。いずれにしもこの時期の下げは仕掛け的な売りが主体となりますから、かなりその動きには注意してどこまで乗っていくかを考えることが重要です。
また8月15日には米国の債券金利の利払いがあることからこの時期それにあわせて円転のためのドル売り円買いがでることも見受けられています。ドル円にとってはある意味下落の支援材料ともなりますので、全体として下方向に注意をしながら売買をすることが肝要といえます。
4日の米国雇用統計の結果を受け、さらにコーンNEC議長のレパトリ実施発言もあって久々に111円台に戻したドル円でしたが、週明けからはまたかなり上値の重い展開が続いています。流動性が少ないだけにあまり積極的に売買することをお勧めする時期ではありませんが、10日から15日にかけては特別な動きに乗ることでそれなりの利益に預かれる可能性もありますので、とりあえずは戻り売りでポジションをもちながら様子を見るといった方法が功を奏すること人あるかも知れません。(FXの目線です)