FX専門家女性
本日、ショートスクィーズのお話が出てきたので用語集に追加しておきます。

ショートスクィーズとは

ショートスクイズ
ショートスクィーズ(shortsqueeze)とは、市場が売りに傾いている時に、大きく買いを仕掛ける事で相場を押し上げる事を指します。 野球用語のスクイズと同じなので、ショートスクイズというカタカナ表記もよくされています。

ショートポジションを多く持っている人たちがいる市場というのは、「下がれば利益が出るけど、逆にこの値まで上がってしまったら損をしてしまうので決算をする=買いという決算が生まれる準備が出来ている」相場という事なので、ある程度買いあげれば一気に戻っていくのです。

これは2019年2月4日(月)9時のドル円4時間足ですが、雇用統計などの好材料をきっかけに一気に押しあがっています。 雇用統計が好調という材料だけで買いが入ったというよりは、ショートポジションを持っていた人が手放した=買いという決算が生まれたという説明としてショートスクィーズという単語がよく出ていたわけです。

ですので、大手ファンドが仕掛けたというよりは自然とそうなったという解釈も出来ます。

誰が仕掛けているのか

この手の説明の場合、「仕掛ける」というのがピンとこない事が多いですが、仕掛け人は誰なのか?というと、よくあるのは海外の大手ファンド(多くの人から資金を集めているので力がある)や、ロンドン時間のオープンの勢いでロンドン市場が一丸となって日本のショートポジションを崩しにかかっているというのがお決まりのパターンとしてあります。

仕掛ける側のメリット

最初の説明だけだと分からなかった方もいると思いますので、仕掛ける側の目線に立ってもう一度メリットを解説します。

例えば、多くの人がドルのショートポジションを持って、1ドル100円まで下がっていたとします。

皆「ドルはもっと下がる」という状態です。

例えば、101円の時にもっと下がると予測して実際に100円まで下がったから利益が出ている状態です。

この時にお金持ちがやってきて、ドルを沢山買ったら、相場が上がります。 この人達が頑張って101円まで押し上げたとしましょう。

すると、101円の時にもっと下がると予測していた人までもが、「これ以上上がったら損する」ので「買い」という行動を起こします。

桁が現実的ではありませんが、ショートポジションが溜まっていれば、これによって102円にも、103円にも勝手に価格が上がっていくのです。

お金持ちは、100円の時に沢山買っているわけですから、103円に上がった時にまた売れば沢山の利益を得ることが出来るのです。

ショートスクィーズだからどうするのか

では、個人レベルでこれをどう捉えればよいのか?というと、例えばこの現象が「ショートスクィーズ」だと解説があれば、上昇基調だからとつられて買いに走ってはいけないという事です。 むしろ仕掛けられたのであれば、売りがこの後予測されるので売りの準備をしましょうという事です。

ただし、解説者の読み違いでそのまま上昇してしまう事もあるので注意は必要です。