ノックアウトオプションが始まります
IG証券でノックアウトオプションという新商品が2018年9月11日より提供開始されました。

これはどういう取引内容なのでしょうか?

早速、デモ口座で体験してみました。

IG証券「バイナリーオプション」のレビューはコチラ

ノックアウトオプションとは

ノックアウトオプションとは
ノックアウトオプションとは? という説明書きは画面の左上に書いてあるのですが、正直これを読んでも初心者には分かりづらいです。

ノックアウトはIGが提供する原資産価格と 一致して動くオプション取引です。この取引では、原資産の価格がお客様が選択したノックアウト・レベルに達するとポジションが自動的に決済(ノックアウト)されます。
ノックアウト・オプション取引におけるお客様の最大損失額は、購入価格(原資産の売値/買値 – ノックアウト・レベル + ノックアウト・プレミアム)にロット数と1ポイントの損益額を掛けた金額となります。

もっと分かりやすく説明すると、ノックアウトオプションは、通常のFX取引に「ノックアウトというおまけ(オプション)」が強制的についている取引で、

ノックアウト=損切りの事でした。

例えばドル円が上昇すると思い取引をする場合、「逆にこの値まで下がったら強制的に決算(ノックアウト)する」という事を最初から決めたうえで取引をする商品(サービス)という事です。

これはFXでも自動でも決算をする値をあらかじめ決める事が出来るので、ノックアウトオプションと同じ取引をFXでやろうと思えばできます。

ただ、バイナリーオプションの説明でも力説しましたが、FXの攻略法として「損切を制すものはFXを制す」という格言があります。

FXの場合は損切する値を設定しても後で解除してしまう事が出来ます。 ついつい、欲が出て変更したりするとトータルで負ける事が多いのがFX。 どこまで冷静になれるかが勝負なのだといいます。

ノックアウトオプションは、最初に設定した決算の値を変更する事が出来ないので、メンタルコントロールは完璧なFX取引とも言えるのです。 単純に資産を増やすという目的であれば、自由が利かない・感情に左右されない方が結果的に増える事の方が多かったりするものです。

なので、損益という単語や、証拠金額という単語が説明に目立つのです。 「ここまで損をしたら強制的に決算」という金額をあらかじめ決められるので、証拠金額(最大損失額=取引に必要な残高・資産)がノックアウトをどこに設定するか?で表示する事が出来ます。

貴方は上昇すると思って購入しようとしていますが、ここまで下がったらこれだけ損をしますよ。残高を確保してくださいね。 という事が丁寧に説明される取引というわけなので、やはり基本的にはFXと変わらず、ただただ初心者に優しい。なるべく損をさせないよう損を意識させる取引と感じました。 バイナリーオプションがヒットしたので、似たような別の商品をひねり出したといった所でしょうか。

それ以外の大きな特徴があまりないので、正直バイナリーオプションに比べて「ノックアウトオプションがあるからIG証券で口座開設しよう」とまでは至らないのですが、デモ口座もあるので興味本位で試してみるのはよいと思います(ただしIG証券の場合、登録が必要)

デモ口座を試してみましょう

IG証券のデモ口座一覧
初めての方は、IG証券のホームページは文字が多くて分かりづらいと思うでしょう。

まず、マイページにログインしたら左側メニュー上部が「ライブ口座」(実際の口座)があります。

その下にデモ口座という見出しで株の取引き等の商品が並んでいます。 その中のFX口座を選択します。 ちなみにバイナリーオプションの場合でもここまでは同様です。

ノックアウトオプションを選択
FX口座画面になったら、「1」左のノックアウトオプションを選択します。 (バイナリーオプションの場合はバイナリーを選択でした)

その後、「2」の中から通貨ペアとプル(上昇)ベア(下落)の組み合わせまでを選択します。 すると右側に取引画面が表示されます。

デフォルトで何かしら表示してくれていた方が無機質じゃなくて良いのになと思いますが手順はこうです。

ちなみにプル(上昇)とベア(下落)は、取引画面でも切り替えが出来ます。

ノックアウトオプションのやり方

knockoutop5
右の方に取引画面があります。 IG証券はデザインが無機質です。

余計な情報が多いですが、設定するのは3か所だけです。

上の画像は、ドル円チャートでプル(上昇)を選んでいます。

  1. ノックアウトレベル・・損切りする値を決めます。 現在は112.31円で、111.20円まで下がったら強制決算という意味です。ここを選択する事で、下に最大損失額/維持証拠金額がいくらなのか?という事が表示されます。 下落が進んでここまで達したら、これだけマイナスを出しますという事です。
  2. ロット数・・これが購入金額です。1ポイントあたり1,000円と書いてあるので10ポイントで10,000円です。
  3. 指値・・ノックアウトと逆で「ここまで上がったら決算をする」という値です。 これは任意との事ですがこれも設定しないとFXとより変わらなくなるのでは・・と思ったのですがどうでしょう。 確かに上がれば上がるほど利益が出る方がテンションも上がるので強制で設定したくないという気持ちもわかるのですが、FXで予想通り上昇した時に「まだ上がるかも」と欲が出て決算できず、下がってきた時に「また上がるかも」と決算できず、結局買った値くらいまで下がってきて「損しなかった、よかった」と、安心して決算して利益を逃すのもFX初心者あるあるです。

指値を指定しなければ「放っておけば必ず損をする」システムともいえるのでどうせやるなら指値の指定ありきで挑みましょう。 ちなみに単位はポイント値幅となっています。 分かりづらいですが、金額が出るので「いくら利益が出たら決算」という考え方だと思えば始めやすいでしょう。

ノックアウトレベルのおすすめ

ノックアウトレベルのおすすめ
FXと基本は一緒ですが初心者向けに、ノックアウトレベルのおすすめを解説します。

MT4等のテクニカル分析ツールで「トレンド系」のインジケーターを表示させて、抵抗値を探します。

インジケーターを使わなくても例えば前日の高値ラインや安値ラインも目安になります。

上記のドル円チャートでベア(下落)を購入する場合は。例えば上で壁のようになっている112.38円より少し上がノックアウトレベル設定の王道です。

理由は、この壁を上に抜けたら一気に上昇しやすいという為替の法則があるからです。 これを1ドル=120円の節目と考えたら分かりやすいでしょう。 120円まで上がったら売ろう・決算しようと考える人は多い為、「120円は超えづらい」のはなんとなくわかると思います。

予想とは逆に上がってしまっても、また時間が経てば大きく下がる事もあるのでちょっと上がった時にノックアウトしてしまってはもったいないですから、上がりにくい抵抗値を事前に把握しておく事が大事で、実際に把握する事が出来るのがテクニカル分析です。(ファンダメンタルズ分析も考慮出来るとより良いです)

ですので、「10万円勝負だ」というような金額目線での設定の仕方はおすすめではありません。

実際にやってみた感想

ノックアウトプション体験談
あくまでもデモ取引でですが、実際にやってみると、同じなのに何故かFXとは違う取引をしているような感覚になりました。

損切りラインが表示されて強く意識するようになるのはよい事です。

後は、デモ取引だからか、保有ポジションが分かりづらい(左メニューの保有ポジションをチェック)せいか、画面が無機質だからか、放ったらかしになりがちです。 感情が沸いてこないので熱くならなくて思ったより良かったです。 基本的にはFXと変わらないですから。

やるなら、指値も損切値も設定しておいて放ったらかしにするイメージで利用してみましょう。