
すでに動かないドル円
ドル円4時間足推移
先週のドル円は18日こそ109円台を一瞬回復する場面もありましたが、その後は108円台に押し返される形となり200日移動平気緯線がレジスタンスラインとなり108.800円と108.200円の狭いレンジの中で上下する動きに終始しました。相場を動意づかせるのはもっぱら米中通商協議関連のニュース報道で、しかもAI実装のアルゴリズムが敏感にその情報に反応して買いあがっても売りを強めてもその先の報道が続かないことから結局相場は元に戻るという動きに終始しており、非常にやりにくい相場が延々と続いてきています。恐らく週明けはさらにこの動意が減少することになることから、よほど動きがでない限りは手出ししないほうがよさそうな時間帯になってきます。
香港人権法案へのトランプ大統領サインに注目
こうした中でひとつ注意しておかなくてはならないのは米国の上下両院ですでに可決されている香港人権法案にトランプ大統領がサインするかどうかの問題です。事前の報道ではすでにサインの見通しが語られていますが、実際にサインオフとなった場合には中国が具体的に報復措置に出ることも十分に考えられ28日前に北京で開催が予定される米中の通商協議が急遽取りやめになったりした場合にはそれなりに相場がリスクオフに動く点が気になるところです。特に28日など米国市場が休みの間に中国勢がなにか動を強めた場合には場の薄い状況でドル円が大きく売られるといった事態に追い込まれることもありえますので、ロングのポジションを持つ場合には相当な注意が必要ですししっかりストップロスを入れておくことがお勧めとなります。
今年のドル円年間値幅はとうとう8円弱たらず
今年を振り返るにはまだ若干早いタイミングですが、ここからの為替相場は感謝祭からクリスマスを迎えることになり12月も14日前後以降はほとんど動意のない閑散相場に突入しそうです。年明け1月3日の早朝7時半ごろにいきなりフラッシュクラッシュで暴落から始まったドル円相場でしたが、この動きを含めても今年のドル円は8円弱しか動かないという非常に狭い値動きに終始しており、ここから残り1か月で大幅に値幅を広げることも考えにくい状況が続いています。
ほぼ4年前から月足ベースでの三角持ち合いを延々と継続させているドル円ですが、これが上か下に明確に抜けてこないと次のトレンドがでることはなさそうで、年始からの動きに注目することになりそうです。